バー開業バイブル、中級編・第35章・第1節
このリキュールについて
まずは、このリキュールの主原料について解説しています。
それは、このリキュールと、よく似たリキュールの違いを理解して頂くため。
この二つのリキュールの違いと扱い方を、知っておいてほしいからです。
この二つのリキュールが、同じ主原料であることさえ知らないようでは、ちょっと問題ありですが・・・・
主原料は同じでも、その使用する部分が違うという事ですので。
そして、このリキュールは、もう、バーでは定番中の定番。
こういうと、これまで、何度か、定番という言葉を使用してきていますので、定番が多すぎるように感じられる方も多いと思いますが、
そうではなく、お客様のニーズに応えようとすると必然的に、必要となるリキュールというのがあり、
そういう風に考えると、そこそこ定番と呼べるリキュールも何十種類かになってしまうというわけです。
本当のところは、さまざまな味わいのカクテルを提供するのに、それほど多くのリキュールを必要とするわけではありません。
しかし、経営を考えれば、それなりに、さまざまなリキュールやお酒を味わう楽しみが必要で、楽しさと喜びを提供するのが、役割であることを考えれば、バーに、何十種類かのお酒が必要となるわけです。
それでも、私自身は、その時代に応じて、置くお酒の種類や銘柄も、随分変えてきていますし、基本的には、あまり在庫を置かない主義です。
需要を考えて置く部分と、提供したいものを決めて置く部分。
この二つを考えながら、バランスを取っています。
つまり、お客様のニーズ全てに対応できる100%の在庫を置く事に、重要性を置いていないということです。
まあ、弊店は、ご紹介のお客様だけで、60年。
かなり、変わったお店に進化していますし、お客様に恵まれている事もあり、一般的なバーの在庫とは、違うかもしれません。
もちろん、さまざまな創意工夫をしたうえで、在庫が多くならないように、数年をかけて創り出したものです。
もちろん、教材では、一般的なバーを基準に、必要十分なお酒の解説をしていますので、ご心配なく。